京都市左京区にある、無鄰菴(むりんあん)は、明治の元老、山形有朋の別荘として造られた、青もみじが美しい日本庭園です。
人気の観光地である、南禅寺から近い場所にありますが、比較的空いている穴場スポットです。
この記事では、2025年の無鄰菴の青もみじの見ごろの時期と、見どころやアクセス方法をお伝えします。
また、入場予約や開場時間、入場料についてもお伝えします。
無鄰菴の2025年の青もみじの見ごろの時期は?

無鄰菴での青もみじの見ごろの時期は、4月中旬から8月ごろです。
無鄰菴の庭園では、青もみじだけではなく、季節ごとに、四季折々の景色の美しさを楽しむことができます。
無鄰菴の見どころは?
無鄰菴の見どころを解説します。
私は、2025年4月中旬の平日に、無鄰菴を訪れました。
無鄰菴へのアクセスとして、地下鉄東西線を利用しました。
無鄰菴の最寄り駅の「蹴上駅」で下車します。
「蹴上駅」から南禅寺方面へ歩いていくと、「南禅寺前交差点」という大きな交差点があります。
「南禅寺前交差点」を右方向へ行くと、人気の観光地である南禅寺へ、左方向へ行くと無鄰菴へ続く静かな小道に入ります。
ひっそりとした雰囲気の入口です。

「蹴上駅」から徒歩5~10分ほどで、無鄰菴に到着しました。
受付で、入場料(600円)をお支払いします。
私は、入場料とカフェメニューのセット(1800円)のほうにしました。
受付を済ませ、母屋の中に入ります。
母屋の玄関から、落ち着いた、センスの良い素敵な雰囲気です。
小さい坪庭の横を通り過ぎると、庭園を見渡せる広い座敷が2部屋あります。

お座敷の敷物の青色と、明るく輝くような庭園の新緑がよく合っていて、とても美しいです。

私が訪れたのは、平日の午前11時半ごろで、予約はしていませんでしたが、たまたま空いているタイミングだったようで、そのままスムーズに入ることができました。
訪れている人は、まだかなり少なく、人の写り込みを気にせず、写真を撮ることができました。
母屋の縁側から庭園に行くことができます。
私は、庭園の散策を終えて、母屋に戻ってから、係の方にカフェメニューの注文をお願いしました。
カフェメニューは、飲み物とお菓子がそれぞれ数種類あり、その中からひとつずつ選びます。

私は、福寿園の冷たい抹茶と無鄰菴オリジナルの干菓子をお願いしました。
お抹茶とお菓子をいただきながら、庭園を眺めます。

輝くような新緑がとても美しく、幸せな時間を過ごすことができました。
無鄰菴庭園の楽しみ方について
私は、無鄰菴を訪れる少し前に、たまたまNHKのBSで「村雨さんと日本庭園たしなみ巡り」という番組で、無鄰菴の庭園が紹介されているのを観ました。
番組の内容も参考にしながら、無鄰菴の庭園の解説をします。

無鄰菴の母屋の縁側から、庭園に出ることができますが、庭園の飛び石は、わざと高低差をつけて配置されていて、ちょっと歩きづらいです。
これは、足元に注目がいくよう誘導するための、日本庭園ならではの仕掛けです。
飛び石が一区切りついたところがビューポイントになっています。
ビューポイントで顔を上げると、壮大な絶景が目の前に広がり、感動します!
庭園の木々が続くその先に、東山が見えます。
これは、庭園の景色に、外の自然を取り込む、「借景」という技法です。

無鄰菴庭園は、施主である山形有朋が、東山を眺めるために造った庭で、作庭家の七代目小川治兵衛につくらせました。
小川治兵衛が手掛けた庭は、「植治(うえじ)の庭」と称され、多くが国指定の文化財になっています。
小川治兵衛が、無鄰菴を作ったときは、まだ無名の30代だったそうです。
また、現在無鄰菴の庭園を管理している造園会社が受け持つ前は、東山の前に見える木々が茂りすぎていたそうです。
そのため、外縁の木々を低くするため、数年かけて外縁の木々を剪定などして管理し、現在のように東山に向かうダイナミックな奥行きが出るようになったそうです。

無鄰菴の庭園は、奥の方まで散策することができます。
庭園は、水の流れの周りを歩いてめぐることができる「池泉回遊式庭園」です。
無鄰菴の庭園の水の流れは、びわ湖疎水から引かれているもので、庭園を歩いていると、心地よい水の流れる音が聞こえて、癒されます。
庭園の奥には、滝も作られていて、滝の少し手前に、もみじの木の枝がさりげなくかかるよう伸びています。

これは「飛泉(ひせん・滝のこと)さわり」と呼ばれる手法で、滝を少し隠すことで、景色の奥行きを出す手法です。
この滝の前に、流れるように伸びているもみじの木の枝ですが、周囲の木で日光を遮断して、木の枝が北側の池の方へ伸びるよう、計算して造られているそうです。
無鄰菴の庭園は、近代日本庭園の傑作と言われ、国の名勝にも指定されています。
無鄰菴会議とは?
無鄰菴会議について解説します。
無鄰菴の庭園には洋館もあり、見学することができます。
1階は、庭園の育成管理に関する展示などがあります。

2階は、明治政府の外交方針を決めた無鄰菴会議の舞台になった会議室を見ることができます。
明治36年4月21日に、この洋館で日露開戦前の対ロシア外交方針を決める、重要な会議が開かれました。
集まったのは、伊藤博文、小村寿太郎、桂太郎、山形有朋で、歴史的な会議が開かれました。
2階の洋室は、当時の様子のままで保存されています。
無鄰菴へのアクセスと駐車場は?
無鄰菴へのアクセス方法を解説します。
- 京都市営地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約7分
- 京都市バス「神宮道」または、「岡崎公園美術館・平安神宮前」下車、徒歩約10分
- JR京都駅よりタクシーで約20分
無鄰菴の専用駐車場は、ありません。
無鄰菴の開場時間と入場料は?
無鄰菴では、1時間ごとに、上限人数を設けての入場になっています。
混雑時には、予約がないと入れない場合があるので、確実に入場されたい方は、無鄰菴の公式サイトから予約をした方が安心です。
4月~9月 9時00分~18時00分
10月~3月 9時00分~17時00分
最終入場は、閉場時間の30分前までです。
通常(繁忙日以外)600円 繁忙日は料金が変わります。
無鄰菴では、動画の撮影は事前申請の上、撮影料が必要で、撮影に関しては、他にもルールがあります。
入場予約や繁忙日の時期や料金について、また撮影に関するルールについては、無鄰菴の公式サイトでご確認ください。
無鄰菴についてのまとめ
この記事では、無鄰菴の2025年の青もみじの見ごろの時期や見どころ、アクセス方法などについてまとめました。
- 無鄰菴の青もみじの見ごろの時期は4月中旬から8月ごろ
- 無鄰菴へのアクセスは公共交通機関がおすすめ
- 無鄰菴の見どころは座敷から眺める丁寧に手入れされた素晴らしい日本庭園
- 無鄰菴の見学にかかる所要時間は30分から1時間程度
- 無鄰菴に御朱印はありません
無鄰菴は、きめ細かく丁寧に手入れされた、大変美しい日本庭園です。
母屋のお座敷から、お抹茶などをいただきながら、庭園を眺めるひと時は、とても満たされます。
ぜひ、素晴らしい日本庭園の景色を味わいに、訪れてみてください!
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